エジプトでテロ!?



12月29日、日本を発つ数時間前。在エジプト日本大使館より緊急の速報が入ります。

【緊急】バス襲撃事件に関する注意喚起
・ギザ県マリユーティーヤ地区おいて観光バスが襲撃される事件が発生し死傷者が出ている模様です。
・テロの標的になりやすい外交団施設、軍・警察・司法等の政府関係機関の施設や車両には近づかないようにして下さい。

時間の経過とともに詳細が判明します。

ピラミッド近くで爆弾爆発 4人死亡、11人負傷 エジプト(CNN.co.jp)
https://www.cnn.co.jp/world/35130792.html

各メディアの情報をまとめると、ギザのピラミッドの北3kmの地域で道路脇に仕掛けられた爆発物が爆発し、この爆発に観光バスが巻き込まれた。バスに乗車していたベトナム人観光客3人とエジプト人のツアーガイドの計4人が死亡、他のベトナム人観光客ら十数人が負傷したようです。
エジプトに観光客が戻りつつあっただけに非常に残念な状況です。


これまでのテロ被害状況を、在エジプト日本国大使館から情報を転載
https://www.eg.emb-japan.go.jp/j/index.htm

【安全対策基礎データ】
● 犯罪発生状況,防犯対策

1. 犯罪発生状況(治安概況)
エジプトでは,2011年1月と2013年6月の政変に伴い,社会・治安状況が不安定化しましたが,2014年6月の,エルシーシ大統領の就任以後,政治プロセスの進展とともに治安対策も強化され,国内情勢は安定を取り戻しつつあります。また,カイロを含む各地で発生していたデモ及びそれに伴う衝突も減少しています。
 近年,エジプトにおいてテロ事件による日本人の被害は確認されていませんが,エジプト各地では,カイロ中心部を含め減少傾向にあるものの,下記のとおりテロ事件が発生しています。
●2015年6月,ルクソール南部カルナック神殿付近での爆弾事件(治安関係者1名,市民1名負傷)
●2016年7月,観光地ハルガタでの外国人観光客を狙った殺傷事件(2名死亡,4名負傷)
●2016年12月9日,ギザ県ハラムストリートでの警察車両を狙った爆弾事件(警察官6名死亡,警察官3名と一般市民4名負傷)
●2016年12月9日,北部カフル・エルシェイク県での警察車両を狙った爆弾事件(市民1名死亡,警察官3名負傷)
●2016年12月11日,カイロ中心部アッバーシーヤ地区のコブト教の教会での爆弾事件(少なくとも25名死亡,49名負傷)
●2017年4月9日,カルビーヤ県タンタ市内のコプト教の聖ジョージ教会で爆弾テロ事件(30名死亡,70名負傷)
●2017年4月9日,アレキサンドリア市内のラムル駅近辺のコプト教の教会での爆弾テロ事件(17名死亡,60名負傷)
●2017年6月18日,カイロ市内マーディ地区での警察官を狙った爆弾テロ事件(警察官1名死亡,4名負傷)
●2017年7月14日,ギザ県での検問所襲撃事件(警察官5名死亡)
●2017年11月24日,北シナイ県でのモスク襲撃事件(309名死亡,128名負傷)
●2017年12月29日,カイロ県ヘルクーン市内のコプト教の教会付近での銃撃事件(10名死亡,5名負傷)
●2018年9月4日,カイロ市内ガーデンシティ地区の米国大使館付近での放火事件(死傷者なし)

 テロは主に警察や教会・モスクを狙ったものですが,観光地でも死傷者の出る事件が起きており,十分な注意が必要です。
このような状況を十分に認識し,テロに巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2018年8月現在,大カイロ都市圏を含む各地の治安状況は比較的落ち着いていますが,安全上の観点から,外国人を含め不特定多数の人が集まる場所への訪問は必要最小限にし,特に,デモ・集会が発生した場合や不穏な動きを察知した場合にはその場から速やかに離れる,教会,治安当局などの政府関係施設等には近づかない等不測の事態に巻き込まれないための措置をとってください。また,早朝・夜間外出時には周囲への警戒を行ってください。
シナイ半島においては,イスラム過激派武装組織である「ISILシナイ州」が活発に活動しており,エジプト治安当局による対策が強化されているものの,依然としてシナイ半島北部を中心に,エジプト治安部隊への攻撃,軍の検問所付近での爆弾テロ等を敢行しています。

近年の主な邦人の犯罪被害報告事例は以下のとおりです。

(1)詐欺被害:2018年4月,カイロ・ダウンタウン地区で,当地で知り合った日本語を話すエジプト人と路上でビールを飲んでいたところ,別の男2名からエジプトは路上での飲酒は禁じられていると告げられ,現金7万円相当,携帯電話2台及びiPad1台を取り上げられた。幸い,警察に被害を届けたことにより,男2名は逮捕され,現金の一部,携帯電話2台及びiPad1台は回収できた。

(2)スリ被害:2018年2月,カイロ・ザマレック地区で,下校時間と重なり混雑している中を友人と二人で歩いていたところ,後ろから近づいて来た東洋人と思われる女3人組に背負っていたリュックサックから携帯やハンカチ等を盗まれた。下校中の子供が気づいて教えてくれるも,犯人はすぐ近くのタクシーに乗って逃げた。

(3)スリ被害:2018年1月,ギザ・ドッキ地区で,スマートフォンの地図を確認しながら歩いていたところ,タクシーが止まり,降りてきた男から国籍を聞かれ,日本と答えると,空手や柔道の話をしながら技をかけるように体を近づいて来たので振り払った。男はそのままタクシーに乗って去ったが,上着の右ポケットに入れていたスマートフォンが無くなっていた。

(4)スリ被害:2017年12月,ギザ行きのバスの中で現金2千円相当及びクレジットカード2枚入りの財布を盗まれた。

(5)ひったくり被害:2017年10月,カイロ・ヘリオポリス地区で,通勤途中,後ろから来た車の助手席の男が身を乗り出して斜め掛けのバッグをひったくろうとした。バッグは盗まれずにすんだが,転倒し,負傷した。

(6)ひったくり被害:2017年8月,カイロ・マーディ地区で,自宅の近くを歩いていたところ,バイクに乗っていた男に携帯2台,現金2千5百円相当及びクレジットカード入りのバッグをひったくられた。

(7)偽警察官詐欺被害:2017年3月,カイロ・ダウンタウン,当地で知り合った日本語を話すエジプト人と路上でビールを飲んでいたところ,警察官を名乗る者に,エジプトでは路上での飲酒は禁じられているので,一緒に警察署まで来いと言われた。一緒にいたエジプト人から,お金を払えば見逃してくれるとのアドバイスがあったので,お金を支払おうとしたところ,財布の中にあった現金7万円相当と携帯電話を取り上げられた。
※(1)とは異なる事案で,類似の事案が複数発生しています。

(8)ひったくり被害:2017年1月,ギザ地区のピラミッド付近の路上を歩行中,突然見知らぬ男に背後から腕をつかまれ,ズボンのポケットに入れてあった現金約3万円程度とクレジットカード2枚などが入っていた財布をひったくられた。

(9)窃盗被害:2017年1月,自転車で世界一周旅行中,カイロ空港からダウンタウン地区に向かう途中で知り合った2人組の少年に自転車と鞄を盗まれた。